お嬢様の秘密

今は3月。


葵に勉強を教えてもらった日から数日がすぎた。


「夏菜？今いる？」


「いるわよ～！」


久しぶりに夏菜と話した気がする....。


「どうしたの？急に私の部屋に来るなんて。」


「春だし、お花見しない？」


「いいよ！....ちょっと待ってて。」


そういい、夏菜は部屋に引き返した。





ー10分後


「お待たせ～！！」


「あれ？珍しく早いね。」


いつも平均で30分は待たされる。


一番長かったのは1時間だ。


「ユリはちょっと目を離したすきにいなくなりそうだからね.....。あんなこと2度とあってほしくないから。」


少し寂しそうな顔。


あれは莉依紗様や葵から警告されていたのに全然注意出来ていなかった私が悪いのに………。





「夏菜様～！お、お待ちを....。」


慌てて梶原が出てきた。


「あぁ...。あなたは来なくていいわよ。」


「そうですか....。」


梶原さんって心配性なんだ....。


安心して、梶原さん。


付き合いが長い私も一緒だから。