お嬢様の秘密
昼食を取った後、ローゼ様はお帰りになった。


私は自室に戻ったんだけど、どうにも落ち着かなくて和室を訪ねた。


アパートにもあったし、少しは落ち着くことが出来るんじゃないかと思って。


案の定、藺草は高級だったけど、ぬくもりは変わらなかった。


「やっぱ落ち着く....。」


「お嬢様。緑茶をお持ちいたしました。」


「ありがとう!」


藺草の上でみっともなくゴロゴロしていた私はパッと起き上がり、姿勢を正した。




和室は初登場だね。


えっとね....。


ドラマロケとかでよく使ってそうな結構広い和室。


かなり趣がある。


お昼寝に最適な場所なんだ。


縁側もあり、そこから見える庭園はとてもきれい。




急に携帯が震えた。


ーピロン


メール?


誰から?


“今から会えない?”


葵か.....。


宿題はないから結構夏休み暇なんだよね。


“空いてるよ?”


そう送ってみた。


“今日何があるか分かってるか?”


え?


なんかあったっけ....。


夏季休業スタートの日ってことしか....。


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