お嬢様の秘密
次の日は普通に授業を受ける...はずだった。


なんか教室がざわついてる.....。


「何だろうね。」


「転入生でも来たんじゃない?」


「それはないと思う。もし、そうだったら私たちみたいに生徒が出迎えるはず。あの正門で。」


すると、突然生徒が道を開けた。


生徒のなかから現れたのは、周りの人よりも断然存在感がある女の子だった。


「あなたがユリさん、夏菜さんね。」


すごくお嬢様らしい。


私を睨んでる他のお嬢様とは大違いだ。


思わずポカンとしてしまった。


「キョトンとしてるけど私のこと知らない?まぁいいわ。これからよろしくね。」


外見にとっても合う透き通るような綺麗な声。


微笑だけでもかなり美人だってことが十分わかる。


さすが裃―――おそらくこの人もどこかの令嬢なんだろうな。


今日初めてあったのに妙に威圧感みたいなのを感じる。


お嬢様は後ろに控えていた執事を顎で軽くしゃくって前の方に移動した。


車イスなんだ……。


あのお嬢様だけやたらに机が豪華だし。


「ねぇユリ....。あの人誰よ?」


「知らないよ。」


でも誰かに似てる....?


似てるなら私の知ってる人?


このお嬢様のお陰で波乱がおこるとは.....。


神のみぞ知るところ....なんちゃって。


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