お嬢様の秘密
授業は普通だが、先生はいつもよりビクビクしているように見える。


緊張してるのかな?


まさかね.....。


周りの男子も女子もいつもよりおとなしい。


もしかしてあのお嬢様のせいなの?


1人来ただけでこんなに教室の空気が変わるなんて....。


隣の席の玲央にこっそりメールを打った。


『あの人誰?只者じゃないよね?』


すぐに返事がきた。


『あぁ。後で話す。奥様に今日話せと申し使っているから。あと、葵も呼んでおいてくれないか?奥様のご意向だ。』


すぐに夏菜にもメール。


『了解』


よし、これで完了!


授業は....あれ?


いつもより進むのが遅くない?


先生緊張しすぎでしょ.....。







―ゴーン


やっと鐘が鳴った。


これで今日の授業は終わり。


クラスの子達はいつもグループに分かれて話してたりしてるんだけど、今日はそういう光景は見られなかった。


「じゃあ玲央、夏菜。後で私の部屋に来てね。」


「「了解!」」


そういえば葵は?


一応同じクラスだよね………。


女子が騒ぐのが目に見えてるから滅多に来ないし、本人も来たがらない。


「夏菜。」


私は夏菜の耳に耳打ちした。


「葵も私の部屋に呼ぶことになっているから。」


「分かったわ。」


学園長からの危険な伝言を発言した葵。


何か知っていることとかあるのかな?


そして………これは私の勘だけど。






あの人.....あのお嬢様は危ない。






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