お嬢様の秘密
放課後すぐにみんなは私の部屋に集合した。


みんなでティータイムしながらなんとなく漂っている緊張感をほぐしている。


「じゃあいいか?」


「ゴメン玲央、ちょっと待って。」


「分かりました。お嬢様。」


玲央は一応私の第2執事で、時々私に対して敬語を使う。


冗談なのか本気なのか……一応遊び心は持っているらしいからいちいち対応に困らなくて済むのだけど。


私がもう一杯お茶をいただこうと思ったとき、ドアの音を立てずに理央が入ってきた。


「お嬢様。葵様がいらっしゃいました。」


「やっと来た。」


「お前来るの遅い。ユリお嬢様をお待たせしてるんだぞ。」


私は気にしてないんだけど。


「久しぶり。玲央、そして理央さん。」


「知り合いだったんだ。」


「お前さ授業サボりすぎじゃねぇの?」



「大丈夫。それに俺は学園長から授業を控えめに出ろって言われてるし。」


「なんで?高澤くん…。あっそっか!女子が騒ぎすぎて授業にならないとお考えなのね。

玲央だけでも結構騒いでるから。」


「ホントだよ。腹立たしくて仕方ない…。」


一応執事だから暴言の威力は控えめだ。


「お前の女嫌い、7年前から変わってないな。」


「一生かかっても無理。」


2人で微笑しあった。


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