Rain 2
『海遊館行くって…北海道行くってゆったやん…』


『ごめん…』



聖夜はただあたしに謝り続けていた。




『札幌とか小樽とか行く…てゆっ…やん…あたしのこと守ってくってゆ…たやん…』



もう涙で言葉がうまく喋れなかった。




『知香…ごめんな。ほんまにごめん…。俺最低な男や。お前のこと傷つけてばっで…幸せにするって約束したのに…』


『だったら幸せにしてよ…全部忘れるから…だからあたしのこと…幸せ…して』


『ごめん…』



聖夜はそう言った。





なぁ…

あたしの夢見た未来はなんやったん?



幸せになれるって確かにあの時思った…




それを信じた結末がこんなのって…
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