Rain 2
『一歩間違えれば殺人事件になってたかもしれないやろ…警察に…行ってみたらどうかな?』


『えっ…』



あたしはびっくりして千春さんの顔を見た。


そんなこと…できるの?

証人もいないのに…





『あと…この病院で働いてる私がこんなこと言うのもおかしいけど…知香ちゃんの卵管が破裂したのは検査を先送りにしたお父さんに責任があると思うねん』


『…』




あたしは何も答えられなかった。




何でなのか自分でも不思議だった。





心のなかで《復讐》の二文字が浮かぶ。




あたしの幸せを壊した人達に…


復讐を…


するべきなんだろうか──
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