Rain 2
『どお?調子は』


『まだおなか痛む?』



心配そうな顔で京子とりぃはあたしを見ながらそう言った。



あたしは話そうか迷った。


聖夜の記憶がなくなったこと、それもあたしだけの記憶がないこと、どうすればいいのか分からないこと…


言い出しにくかった。




京子達は間違いなく聖夜を軽蔑してたし、あんなことがあって相当嫌ってたはずだから…




でも…

やっぱり京子達には隠したりすることができなかった。


だから正直に話すことにした。





『あたしの体はもう大丈夫やねんけど…』


『けどなに?』


『聖夜が事故にあって怪我して…記憶喪失になってしまってん…』



京子とりぃは二人で顔を見合わせてびっくりしていた。



それから二人はあきれた顔をして大きいため息をついた。
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