Rain 2
『聖夜もはよ自分の病室戻りやー』



あたしもそう言って病室に戻ろうと歩こうとした。





『ちょっ…』






あたしは一瞬訳が分からなかった。






聖夜はあたしを後ろから急に抱きしめてきた。






ドキドキしてた。






あたしじゃないよ。






聖夜が。





背中から伝わるぐらい聖夜の心臓はドキドキゆってた。








『ごめんな…』




聖夜はそう言ってあたしを何度も強く抱きしめてた。






あたしは何も言わないまま、ただ時間だけが過ぎてたように思う。
< 189 / 210 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop