Rain 2
『もういい…もう勝手にしいや…。早く出て行って!あの子んとこ行ったらいいやろ!』



あたしは大声で叫んだ。



『待てって!落ち着けや…誤解やんけ。しゃあないやろ?今あいつあんな状態やん…それに流産したのも全部自分のせいやと思ってんねん。今はそんなん考えさせたくなかったから…』


『だったら何?あたしにはそういう嫌な思いさせても平気なわけ?流産したことも移植手術を受諾したのも全部あたしのそんな痛みや苦しみは聖夜は平気なんや?』


『だから違う…て』


『何が違うん?あたしがどんな思いで検査受けたか分かる?ど…な思いで手術受けること決め…か分かる…ん』


『ごめん…そんなつもりじゃなかった…ごめん』




謝られてもどうしようもなかった。



いっそのこと、あたしにハッキリ言ってくれたらいいのにと思った。



あの子の方が大切だって…この時言ってくれてたら…




そしたらあたし…

あんなに傷つくことなんてなかったのに。
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