Rain 2
あたしはとりあえず自分の病室に戻った。


でも聖夜はまだ帰ってきていない。




どこに行ったん?




まさか…違うやんな…?




あたしの頭をよぎる嫌な予感。



あの子んとこ?






考えたらきりがなかった。

気になりだすと止まらなかった。



気付けば足は動いていた。






『すいません…あの、石井香織さんの病室ってどこですか?』


『どうしたのかな?』


夜間の受付にいた看護婦はあたしにそう聞いた。

その時、奥からいつもの看護婦さんが出てきた。




『あ、知香ちゃんどうしたの?』


『あのね、あたしが骨髄移植する子おるやん?』


『あぁ義理の姉妹やったね。香織ちゃんやったかな?その子がどうかした?』



この看護婦さんは結構あたしに親切だった。
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