Rain 2
『知ー香っ!』


ぼーっとしていると急にりぃの声が聞こえ、起きあがってみるとそこには本当にりぃが来ていた。



『りぃ…』


『もー。なんちゅう顔してんの。知香の好きなピザまん買ってきたから一緒に食べよ』


『あ…うん』





りぃは一人だった。

京子は一緒じゃなかった。



やっぱり京子はあたしに愛想つかしたのかもしれない。

あんなに怒ってたもん…






『なぁ知香ぁ。さっき駅前で陸に会って少し話してたんやけどさ。知香悩んでるって聞いた…。りぃにはなにもできひんけどさ…知香が思ってるようにすればいいからね。後悔だけはせんように』


『う…ん』





りぃは普段はどっちかってゆうと、のほほんとしてる。


でもこの時のりぃは、あたしよりお姉さんみたいだった。
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