Rain 2
『正直どうしたらいいか分からんねんやん…京子のこともずっと気になってるし』


『京子のことは気にせんとき。今はそっとしとけばいいと思うで。そのうち普通な顔してひょっこり現れるやろうし』




りぃがそう言った時、病室のドアがノックされた。




『えっ?もしかして?』


りぃとあたしは目を合わせてびっくりした。


本当に京子かも…と思ったからだ。



でも入ってきたのは京子じゃなかった。






『あれ?りぃちゃんやったっけ?またお見舞い来てくれたんや』


そう言ったのは聖夜だった。



『そうなんですよ。あの…もうすぐ帰るんで。気使わないで下さいね』



りぃはそう答えた。

こらこら…気を使ってるのはりぃのほうだった。


『全然気にせんとゆっくりしててくれて大丈夫やで、てゆうかあの子は?京子ちゃん』




聖夜はりぃにそう聞いた。


何も知らないもんね。
聖夜は。



京子が怒ったことも怒った理由も…



『し、仕事が忙しいみたいで。また別で来るみたい』


りぃは、とりあえず聖夜にそう言っていた。
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