Rain 2
『京子…』


『手術成功したんやろ?よかったな』



京子はあたしを見てにこっと笑った。


怒って…ないの?





『陸!ジュース買いに行くで』


『お前一人で行ってこいやぁ』


『いーから行くでっ!』



りぃが陸を引っ張りながら病室を出て行った。

多分、あたし達に気を使って二人にしてくれたんだろう。





『京子…あたし…』


『ごめんとか言うのはナシやで。あんたが自分で決めたことやねんから。私は知香の友達やから知香がこれでよかったなら私もよかったんやと思ってるよ』


『でも…怒ってたんじゃないの?』


『怒ってたよ。あほやって思った。ほんまにお人好しでどうしようもない女やと思った。でもそんな知香が知香やねんなぁと思った。私の自慢の友達やわ』


『京子ぉ…』


あたしはまた泣いてしまってた。


ねぇ京子?

あたしも思ったよ。


京子が自慢の友達だって…





『もぉ…泣きなやぁ。すっぴんやのに泣いたらもっとひどなるで』


京子はそう言って笑ってた。


あたしは…泣き笑い。
< 88 / 210 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop