輪廻恋愛
「ありがと。ゆうちゃん。私も向こうで頑張るからね」
優人達はそれぞれの誓いを唇にのせ重ね合わせた。
憂美の顔からはたくさんの涙がこぼれていた。
という過去があっての今である。
「そんなことがあったのか。俺が絶対護ってやる……だっけ?」
恭介も優人の真似をしながら話す。
もちろん、いつものように笑みを浮かべたかった。
いつものように心の底から笑いたかった。
しかし、恭介にはできなかった。
恭介も憂美が好きだっだからである。
悔しかった……
優人に負けているものなど一つも無いと思っていた。
しかし彼女は優人を選んだ。
理由がわからない……
心の底では優人を憎んだ。