輪廻恋愛



部屋には憂美一人となった。


憂美はすぐに部屋においていた時計に手をだす。


「ごめんねゆうちゃん。私、行かなきゃいけないところがあるんだ……あの人のところに」



憂美は一時間ほど時計の針を戻した。


憂美には分かっていた。

今日、輪廻が起こることも、その内容の全てを。

二回も経験した。


馬鹿でもだいだいの特徴は予想できる。


憂美が時計を置くのと、優人が戻ってくるのはほぼ同時だった。


< 246 / 275 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop