輪廻恋愛
向こう側で水たまりを跳ねる音がした。
優人はその音を聞いて喜んだ。
近くに人がいたことに。
だが……
人は現れず、その音はだんだん離れていった。
「ちくしょう!!なんでだよ?なんで電話の一本もしてくれねえんだよ…」
優人は独り言を続ける。
「ごめんな、憂美…。お前を護ってやることできなかった……!!」
一瞬だった。
雷が事故現場に落ちてきたのだ。
まるで、映画で見たことのある原子爆弾のように光ってすぐに落ちてきた。
あまりの速さに優人は何もできなかった。
優人はそのまま倒れこんだ。