輪廻恋愛
「ほんとに?ほんとかなぁ……」
「ほんとだって!?」
「ほんとの、ほんとに!?」
「ほんとの、ほんとのほんとだ」
「よかったぁ、思い出してくれて」
そう言って『佐野ゆり』と名乗る人物は安堵の表情を浮かべた。
「あ、ちなみに言うと昨日福田(ふくだ)に会ってるから私!」
「『あれそうだっけ!?』」
優人と訪問者は、同時に答える。
「お前は、西田(にしだ)翔(かける)だろ?」
すばやく訪問者は優人を指差す。
「あれ?俺、福田じゃなかったけ?」
「俺が、福田。福田隆一(りゅういち)だ。もしかしてダチの名前も忘れたのか?」