輪廻恋愛
「翔!」
「どうした?」
優人が体育館に向かう途中で福田が話しかけてくる。
「お前、可愛い子見つけたか?」
「なんだよいきなり」
「いいから、言えよ~」
「好みの子ならいたけど───」
「誰だよ、その子?」
勢いよく優人の肩をゆさぶる。
「なぁんで、言う必要がある?」
もっとも正しい答えをいったはずなのに、福田はさらに問い詰めてくる。
「頼むから言ってくれよ」
福田が手を合わせて優人に頼む。