輪廻恋愛



自分なんかよりスタイルや顔立ちのいい、ゆりの方が可愛いと思う憂美だった。


「じゃあ、私は中学の友達探してくる」


そう言うと美香は憂美たちの元から離れた。


自然とゆりと二人きりになった。


「え、え~と」


憂美は何を話したらいいのか分からない。


「そうだねぇ、じゃあ好きな食べ物とか……」


ゆりが話しかける途中で、男の二人組が教室に入ってきた。



「ねぇねぇ、翔。ほら、新しい友達見つけたよ〜。すっごく可愛いよ~」


入ってきた男の一人にゆりが話しかけた。



「はいはい。ったくお前は『人見知り』って言葉を知らねえの……」


呼ばれた男は憂美の方に振り向いた。


男の素顔は誰かに似ていた。


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