ありがとう。
そしていつものようにあの男と散歩に行った。

ほとんど回復した私はあの男に話をした。

「希世姫って名前はね、お母さんとお父さんがギリギリになって考えた名前なんだって。希世姫が…希世姫が生まれて来たことは奇跡なんだよって。でもただ奇跡じゃつまんないからって希世姫にしたんだって(笑)――だから、この名前はお父さんが私に残してくれた最高のプレゼントなんだ。」

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