大嫌いです、たぶん本気で


それなのに、私の頭を撫で続けるなんて。

子供扱いされているのだろうか。


「……」


「何も、しないよ」


それでも何も言えないのは、私が馬鹿だから。


口を開くことが出来ないくらい、馬鹿だから。


「……さくら?」


「なにも、しないんじゃ……?」


「ええー、よしよしは許容範囲!」


「何故貴方が決めるんですか」


これは精一杯の私の強がり。


ちっちゃなプライド。


「かわいい」


「嬉しくないんですけど」


「そこは喜ぶとこ」


「何故、私が貴方の言葉で」


「うわー…傷付くー……」


「どうぞ御勝手に」


いっそ立ち直れないくらい。


二度と『好き』だなんて口に出来ないくらいに。


傷付いて、嫌いになればいいのに。




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