君が好き


空気がシーンとする



私たちのことなんて気にもしていなかった人たちは、さっきまではにぎやかだったのに一気に口を閉じる




けど、数分してその空気を破ったのはクラスの男の子



「な、何お前ら
こんな所で修羅場?」



苦笑いをしながら冗談混じりに言う



けど、そんな言葉もむなしかった



またシーンとする



北条くんはニコニコしてるけど何だか怖い…



でも日向くんなんか、黒いオーラが見えるほどなんだからもっと怖い…



そんな時、1人の女の子が


「ほ、北条くん
本気で野崎さんの事好きなの?」



と恐る恐る聞いてきた



たぶんここにいた誰もが思っただろう



『この子、勇気あるな』って……





北条くんは笑顔で



「うん」



と答えた



すぐさまざわめきが起こる


「マジかよ、北条」



「ウソー、私結構北条くん狙いだったのに〜」



「てゆーか、北条ってあんなんだったっけ?」



「なんか性格変わったよね…」



いろんなところから、そんな声が聞こえてきた



北条くんに好きな人ができてショックを受ける子



性格が変わっていて驚く子


様々だった




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