君が好き


【光】



部屋に取り残された私たちは、とりあえず3日間の間に何か変わったことはあったか聞いてみた



「ん〜、変わったことねぇ〜?」



「あぁ奈緒、あれとかは?」



「…あれ?」



イスに座って話す二人に私も体を起こして聞いていた


体のアザはまだ残ってるけど、痛みは引いてる



けど体を起こす時、3日間も寝ていたせいだろう



体がギシギシと少し傷んだ



「あれね〜、まぁ光に関係あるかどうかわかんないことだけど一応話すね」



「う、うん…」



「あれは確か――」








今から3日前



私がベッドで寝ていた頃の出来事…





「なぁ、長野と住田いる?」



ガラッと教室の扉を開いて早々、日向くんは近くにいた男子に話しかけた



「え?
あぁ〜、あそこにいるけど?」



男の子が指差すその向こうにはストレート髪の女の子と、ポニーテールの女の子が二人、雑誌を見ながらキャッキャッと騒いでいた



そんな二人に



「ちょっと来てくれる?」


と声をかけた日向くんは二人を連れて部屋から出て行った



二人は突然日向くんに声をかけられて嬉しかったのか、ニコニコしながらついていったらしい…




三人の間に何があったのかはわからないみたいだけど、話によると二人が帰って来た時には半泣きで行く時と比べて反対に暗かった



日向くんも眉間にシワを寄せて真顔で帰って来た





それからのクラスの女の子たち(ほぼ)は何かが変わったみたいに、前より日向くんや北条くんのことで騒がなくなったみたい




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