君が好き


ギューと力をいれられて身動きがとれない



私はふぅー、と鼻でため息をついた



「日向くん、もしかして自分のせいで私がこうなったって思ってるの?」



…返事はなかったが、首をコクンとしたことがわかった



まぁ、日向くんのファン?の子が嫌がらせしてきて、日向くんと付き合ったから怪我とかもしたわけなんだけど…



「わ、私は日向くんと付き合ってて後悔はしたことないよ…?」



そりゃぁ呼び出しとかされた時は恐かったし、苦しかった



けど、そんなことで簡単にへこたれたりはしないよ




「光…
これからも俺と一緒にいるとまたケガや、辛いことがあるかもしれない…」



「いいよ、それでも私は日向くんが好きだから…」



「…側にいてくれるのか?」



「うん…」



不安な顔をしているであろう日向くんに、ギュッとしがみついて小さく微笑んだ


「ありがとう、光
ありがとう…」



泣きそうな震えてる声



いつもの日向くんとは違う一面がみれて、こんな時だけど愛しく思えた



頭を軽く撫で撫でする



するとさっきまで私の首筋に顔をうずめていた日向くんは、顔を離して



「…子供じゃないんだから、撫でないでよ…」



と赤くなりながらムッとしていた



ますますキュンとして愛しくなる



日向くんにムッとされていたが、私は撫でるのをやめなかった



「日向くん、私がずっと側にいるからね?」



ニッコリとして日向くんを見て言う



日向くんはさっきよりも赤い顔をしていた…と思う…


「…まぁ光だからいいよ」


そう言ったと思うとまたギュッと抱きつかれた



すごくドキドキしてるけど、何だか安心できる…



何かの本で読んだけど、これが恋人って感覚なのかな…?



眼をつぶって考えていると、チュッっと唇に柔らかい感触があった



バッと驚いて眼を開けると、意地悪そうに微笑んでいる日向くんの顔が前にあった



まさか……



「光、無防備すぎ」



とクククと笑われた




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