君が好き


日向くんにひかれながら着いた場所は、キレイな壁にキレイな品物



もう、何もかにも輝いているようにしか見えなかったでかいお店に入った



「ひ、日向くん
よくこういうところ来るの?」



驚きつつも、少し興奮ぎみに聞く



「ん〜、いつもっつーか、ひ……姉さんとよく来てたんだ…」



「へ〜、日向くんってお姉さんいたんだね!」



初知り…



「う、うん、まぁ…」



でもよく来てたってことは最近はもう行ってないってことだよね?



お姉さん独立してるのかな?



「光、何がみたい?」



話題を変えるように私に問いかけてきた



「ん?
ん〜じゃぁ、アクセサリー屋さんとか?」



「わかった」



ニッコリ笑ってまた手をひいて歩いていく



お姉さんのことはまた今度聞けばいっか…






「着いたよ、光!」



「わ〜〜!」



スゴイ!



いろんなところからキラキラ光ってて、まるで星みたい



キレー…



「何か気に入ったのあった?」



いろいろと見て回っていると、ひょこっと日向くんが隣から顔を除かせてきた



「う、うん
えっと、これ…」



手にとってみる



それは小さくてすみにちょこんとちょうちょがついてるピンの髪止め



二本つきで650円



こんなにちっちゃいのに結構値段はするんだね…



「へー、かわいいね
光に似合いそう!」



ニコっとする日向くん



確かにこのピンはかわいい


けど、本当に私に似合うのかな?



値段ももうちょっと安ければ良かったんだけど…



「やっぱこんなにかわいいのは私には似合わないよ」


苦笑いをしながら元に戻した



「私もうちょっとあっち見てくるね?」



「あ、うん…」



せっかく日向くんが似合うよって言ってくれたのに…


肩を落として小さくてため息をはいた





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