君が好き


あれから私は由佳里さんの家に招き入れてもらった



「はい光ちゃん、タオル
このままじゃ風邪ひくから拭いて?」



「…ありがとうございます…」



渡されるタオルを受け取り、ぬれた体を拭いていく



由佳里さんの家は私の家より結構でかかった



「あ、お風呂入っていく?」



私に振り向いてにっこり笑ってくれる



何で…由佳里さんは何にも聞いてこないんだろう…


「いえ、そこまでお世話にはなれません…」



「そんなにかしこまんないでよ
同い年なんだから」



「…はい」



笑顔で話かけてくれるのに、私は下を向いて暗い顔しかできなかった…











「さて、落ち着いたところでどうしよっか、光ちゃん」



二階の部屋に移動する



「…あの…」



由佳里さんは聞いてくれるかな?



話してもいいのかな…




迷ってなかなか話出せない



「…お茶でも持ってこよっか」



そう言って由佳里さんは部屋から出て行ってしまった


迷惑、かけてるよね…



ごめんなさい、由佳里さん…








私、もう日向くんとは話せないのかな…



もう、笑いかけてももらえないのかな…



抱きしめても、もらえない…



考えれば考えるだけ涙が溢れそうになった



日向くん…














そこで私は倒れこんだ



あれ…視界がボヤけて…









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