君が好き

「……はぁ……」



「あの…」



深いため息を出してひじをつく由佳里さん



あったことを全部話して、何でため息をつかれたのかわからなくて最初はオロオロした



けど、



「光ちゃん、辛かったね…」



と優しく頭を撫でてくれた


撫でてくれている手の温度が暖かくて、涙が出そうになった



「瞳ちゃんか〜…」



由佳里さんは考え込むように、う〜んと唸る



「由佳里さん…？」



「光ちゃん…」



「はい…？」



「……まだ日向くんのこと好き？」



……そう聞かれて一瞬迷った



日向くんにフラれたんだから、早くこの思いを忘れなきゃいけない…



でも、まだ好きでいたい自分もいた




「…わかりません…
でもフラれた以上、もう早く忘れようと思います…」


「そう……
友達もダメ、なのよね？」


「はい、友達なんて関係になって側にいたら一生忘れられなくなると思いますから…」



「…光ちゃんは強いね…」


「え…」



強い…？



違うよ由佳里さん、私は強く何かない



反対に弱いんだよ



忘れられなくなるからって、友達に戻ることを恐れて逃げてるだけだよ…










強くなんか、ない……