君が好き


「私ね、中学の頃日向が好きだったの
…ううん、初めてあった時からかな…」



「え…」



「でもね、中2の時私、離婚した父についてアメリカに行ったの
日向に思いは告げずにね
そこで二年間過ごしたわ」


……だから日向くんに会った時「二年ぶりね」っていってたんだ……



「時々友達から手紙が来て、それで日向に彼女ができたって知ったの
で、高校生にもなって大人になったんだし、日本に戻って母と暮らすことにしたの」



…その時付き合ってたのが瞳さん、だよね…



それに二年ぶりに帰ってきたんだったら、お母さんは再婚しててもおかしくないんじゃ…



「私の思ってた通りだったけど、母は再婚してたわ」



やっぱり…



「でも母も義理父さんも優しく私を迎えてくれたわ
それが今の家族…」



由佳里さんも色々苦労してたんだ…



「…日向くんのことは諦めたんですか?」



「えぇ、高校生になって戻ってきたら告おうと思ってたの
でも彼女はできてるし、相手が瞳ちゃんじゃ敵わないわ…」



…そうかな…?



由佳里さんは瞳さんと同じぐらいキレイで大人っぽい


それに、私は瞳さんより由佳里さんの方が好き…



優しくて気がきいて、優しく撫でてくれる…



そんな由佳里さんの方が私は…



日向くんと由佳里さんが付き合うなら私は許せたかもしれない



けど、日向くんを傷つけた瞳さんなんかに、日向くんは渡せない…



あ、そうか私…



「だからね、光ちゃん
未来はどんなことが起こるかわからないの

これは私の願望でもあるのかも知れないけど、日向とはこのまま終わってほしくない、まだ続いて欲しいの…」



「由佳里さん…」



私、まだ日向くんのことが好きなんだ…




< 145 / 196 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop