君が好き
新しい春


あれから私は由佳里さんと家に帰った



「由佳里さん、ありがとうございました
あまりスッキリはしてないんだけど、悔いはないと思います…」



「そっか…
最後まで力になれなくてごめんね…」



「いえ、十分です…
じゃぁ私そろそろ行きますね」



「また来てね!」



「はい!」




私は荷物を持って由佳里さん家から出た





結局最後の最後まで由佳里さんに対して敬語を使っていたけど、途中から何も言われなくなっていた




あきらめたのかな…





チラッと振り返ってみる



ちょうど何かを言うように、両手を口元に手を添えていた




「光ちゃ〜ん、今度は来る時は、敬語無しだからね〜!」




…やっぱり、由佳里さんは由佳里さんだった




私は思わず笑った




「わかりました!」




笑顔で手をふる




すると由佳里さんも手をふってくれた




今度来る時は気おつけよう





< 151 / 196 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop