君が好き
新しい春
あれから私は由佳里さんと家に帰った
「由佳里さん、ありがとうございました
あまりスッキリはしてないんだけど、悔いはないと思います…」
「そっか…
最後まで力になれなくてごめんね…」
「いえ、十分です…
じゃぁ私そろそろ行きますね」
「また来てね!」
「はい!」
私は荷物を持って由佳里さん家から出た
結局最後の最後まで由佳里さんに対して敬語を使っていたけど、途中から何も言われなくなっていた
あきらめたのかな…
チラッと振り返ってみる
ちょうど何かを言うように、両手を口元に手を添えていた
「光ちゃ〜ん、今度は来る時は、敬語無しだからね〜!」
…やっぱり、由佳里さんは由佳里さんだった
私は思わず笑った
「わかりました!」
笑顔で手をふる
すると由佳里さんも手をふってくれた
今度来る時は気おつけよう