君が好き


「じゃぁ俺先に行くな」



「うん」



気をつかってなのか、北条くんは走って行ってしまった




「……」



「ねぇ光」



「ん?」



「日向くんとデート、どうだった?」



元気のない私の顔を見て奈緒が聞いてきた



「すごく楽しかったよ?」


「そっか、ならよかった…」



「うん…」



奈緒たちにもちゃんと話した方がいい



そう由佳里さんにも言われた



けどいつ話したらいいんだろ…



「ねぇねぇどんなところ行ったの?」



楽しそうに聞く花



「何だかすごくキラキラしたお店に行った後、キレイな夕日を見せてもらったんだ」



「へー、いいね!」




そういえばあの時貰ったピン、机の奥に納めちゃったんだっけ?



もう着けることもないんだよね…








学校に着いて教室の扉をガラッと開けて中に入る



いつものように教室は騒がしかった



「よっ、日向!」



日向、と言う名前を聞いてビクンと体が反応する



もう日向くんは学校に来ていた



いつも同じぐらいなのに…


見ていると一瞬目があった


けど、すぐそらされる…



「うっ…」



予想していたけど…



これは結構痛い…




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