君が好き
「は、花、早く奈緒に謝ってあげて!
何だかすごく怒ってるよ〜…」



オロオロしながらも花に言う



すると、花は納得がいってないような顔をして



「え〜…
…まぁ、光がそう言うんだったら…と・く・べ・つ・に、謝ってあげてもいいわよ」



と、腕組みをして偉そうにに奈緒を見下す



奈緒は呆れた様に



「もういいよ。
毎度のことなんだし」



と、諦めていた



「あら、そう。
じゃあ謝らなくていいのね?」



憎たらしい笑みで言ってくる



「花が謝ったって、こっちは謝られた気がしないの…」



ため息混じりに肩を落として言う



「さ、光、こんな奴放っといて早く行こ」



奈緒はまだしゃがみこんでいた私の腕を引っ張り、立たせてくれた

スカートをパンパンッとはたいてくれた後



「さ、行こ行こ」



私の背中を軽く押しながら花を置いて歩いて行く



「ちょっ、待ちなさいよ!私の光に馴れ馴れしく触らないで!」



「いつ光があんたのものになったのよ!」



ダダダダーっと走って近づいてくる



そして、三人で並んで歩いて行く



こういう風にいつもケンカばっかりしている二人を見ながら、私は二人の真ん中でクスクス笑う



それがすごく楽しかった



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