君が好き


私たちは近くにある公園のベンチに座った



「北条くん…」




「今日さ、部活休んだんだ…」



「そうなんだ…」



…シーンと沈黙が続く



会話が途切れるの早いよ…!



そう思っていた時



「俺さ、日向に聞いたんだ…」



北条くんが話し出した



「聞いたって…」




別れた話しを?



私は北条くんの方を向いて話を聞く



けど北条くんは前を向いていた



「光…日向と別れたんだってな…」



「…うん」



やっぱりそのことか…



「ねぇ、光はまだ日向のこと好き?」



「…うん、そんなすぐには忘れられない…」



「そっか…」



北条くんは小さく笑っていたけど、その顔はなんだか悲しそうだった




一体どうしたんだろう…



いつもの北条くんと違って元気がない



日向くんと何かあったのかな…?



「北条くん、日向くんとケンカでもしたの?」



「ケンカ…というか、日向には呆れたって感じかな…」



「呆れた…?」



何で?



いつも仲良く一緒に過ごしてたじゃん…



楽しく笑ってたじゃん…



なのに何でそんなことになるの…?





…私と日向くんが別れてから、みんな、バラバラになったような気がする…






< 164 / 196 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop