君が好き
ーーーー…



結局私は1人、この5人組の後ろを歩いて裏庭に来た


あの時…








『くっ…
しょうがないけど、光、1人で行ける?』



今まで見たことないような、奈緒の真剣な顔に、肩を掴まれて圧倒されながらも


『うん、大丈夫』



と答えた



『ちょっ!
奈緒、本気!?
こんな怪しい奴らに光を渡す気!?』



奈緒の言葉に動揺を隠せない花が、奈緒に近づいて言う



『うん…
あたしだって、大切な光を1人で行かせたくないけど…
あと15分で昼休みも終わるし、すぐ終わると思うんだ…』



うつ向いて言う奈緒に



『…わかった…
じゃあ光が無事に帰ってくるの、待つよ…』



と、花も寂しそうにうつ向いて言う



そんな二人にどうすればいいのかわからず、とまどっていると



『光、絶対無事で戻ってきてよ』



『私は何があろうとも、ずっと光の友達だからね!』


私の手を握って一言一言言う二人



そんな二人に、私は潤目で微笑みながら



『ありがとう』



と小さく言って、別れた




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