君が好き
怖い顔をした、北条くんがいた



他の子たちも、北条くんに気づき「あっ!」と声をもらす



北条くんは



「こんな所でなにしてんの?」



と、女の子たちを冷たい眼で見て言う



女の子たちは


「な、何で北条くんがここにいるの!?」



みんな戸惑いながら一歩、後退りした



「ま、まさか、あの二人が言ったんじゃ…!?」



「まさか!
何で言うのが先生じゃなくて、北条くんなわけよ?」


「あ、そっか」



後ろでこそこそとそんなことを話す



そしてリーダー的な、ストレートの髪の女の子が



「べ、別に、野崎さんと話してるだけだよ?」



笑顔で言う彼女



けど、私にはその笑顔が作り笑いだとわかった



「そ、そうそう。
私たちただお話してただけなの」



彼女の言葉に同意するポニーテールの女の子



「そ、そうよそうよ」



口々に他の子もそれを同意する



けど、北条くんはそんな女の子たちの言葉に顔色1つ変えず



「じゃあ、ただのお話だけで人を後ろに押したりするんだ?」



ジッと彼女たちを見る



女の子たちもこれには口が出なかった



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