君が好き
え!?



と、思いながらも何もできない…



身動きもとれず、ずっと黙っていると、突然日向くんが



「あのさ、光…」



と、問いかけてきた



「な、何?」



動揺しながらも答える



日向くんは私を抱きしめたまま、深く息を吸って思いっきり



「俺、光のことが好きなんだ!」



と言った



…私は無言でいるしかなかった…



え…今なんて…好き?
私が?



うそ…うそうそうそうそ!?



き、聞き間違えじゃない…よね?



日向くんは体を離し、私を真っ直ぐ見つめる



ドキッと高鳴る私の心…



ヤバイ…うれしすぎる…!


「な、何で泣いてんの!?俺変なこと言った!?」



驚いた顔をしながら聞いてくる日向くん



私は右手で目元を触ってみる



「あ、ホントだ…
気づかなかった…ハハハ」


いきなり小さく笑い出す私を心配そうにのぞいてくる


「なんか、すごくうれしくて、涙が出て来ちゃったみたい」



そう言うと、日向くんの顔はみるみる赤くなり、満面の笑顔になった



「よかった!」



そううれしそうに言う彼を見て、私もうれしくなった




< 5 / 196 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop