君が好き

これ、動物園に日向くんと行った時の…



どうしてこんなものが!?


訳が分からなく、焦って北条くんにバッと顔を向けると北条くんは真剣な顔をしていた



そして、私の目の前からケータイを取り、ポケットにしまいこんだ



「……」



言葉を出せないで呆然と立っている私に北条くんが口を開いた



「これ、俺と日向と野崎と他二人には送られてなかったみてーだぜ

今日クラスの男子が騒いでたから、覗いてみたらこれだもんな
マジあん時焦ったわ」



ハハハと、小さく笑う



けど、目は笑っていなかった



他二人とゆーのは、たぶん奈緒と花のことだろう



「で、俺も一応この写真もらっといたわけ
でもまさかあんなとこで役立つとは思わなかった」



「…なんで、そんな写真があるのかな…?」



「…おそらく二人が一緒にいた姿を誰かが撮ったんだろうな
で、クラス中に送信した
ったく、こんなことするなんて嫌みなヤツだよな」



少し怒ったような顔をする北条くん…



たぶん、私の勘ではこの写真を撮った人はあの女の子のなかの誰かだと思う…



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