君が好き

どうしよう…



どうしたらいいの!?



答えも考えもまとまらず、ただただ黙っていると



「光ーーー!!」



と、大声で誰かに呼ばれた


それにビックリした私はビクッと反応し、北条くんはバッ!と体を離した



「光!?」



私の名前を呼んで近づいてきたのは、奈緒だった



「奈緒!
何でこんなところに…!?」



ベンチから立って奈緒の側に駆け寄る



「何でって…!
それはこっちのセリフだよ!
こんなところでなにしてんの!?

家に光のおばさんから電話がかかってきて、『光そちらにいませんか?』って!とりあえず、裏口合わせといたけど…!」



「…そっか、ありがとう奈緒…」



「そっか、じゃないよ!
おばさん心配してたんだよ!?
早く帰ってあげなよ!」



ハァハァ、と息を切らしながら大声で怒鳴られる



奈緒の怒ったところなんて久しぶりに見る…



けど、電話してきたんだ、お母さん…



やっぱり心配してたのかな…



お母さんにも、奈緒にも、北条くんにも、迷惑かけてこんなとこでウジウジしている自分が嫌になり、眼から涙がまたあふれてきた



「ごめんない、ごめんない…」



うづくまって泣きながら謝る私に



「えっ!
ごめん、光!
そんなに強く言ったわけじゃなかったんだけど…!
光にもいろいろあったんだよね?
追いつめた言い方してごめん…」



オロオロと焦る奈緒



そんな奈緒と私の側に、ゆっくりと北条くんが近づいてきた




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