君が好き


「光は知らないと思うけど、俺と瞳中学の頃付き合ってて…
だまされたことがあるんだ…」



「で、今回は助けてっていうメールがウソで、当の本人はピンピンしてたってわけか」



「あぁ…
今日瞳からもう一度やり直そうって言われた」



「はぁ!?」



やり直そう?



裏切った瞳さんが?



「もちろん断った
俺には…光がいるしな」



「なるほどな、だから怒鳴ってたんだ

…つーか、自分から裏切っといて今さらよくやり直そうとか言えるよな…」



「あぁ、そうだな…」



そういうことだったんだ…


やっぱり日向くんにもいろいろあったんだ



良かった信じてて…



それに、日向くんの
「俺には光がいるしな」
って言葉、ちょっと嬉しかった



気づかない内に顔がにやける



…でもちょっと待って…?


何であの時日向くんは瞳さんを抱きしめたの?



その理由はまだ聞いてないよね…



「ーーっで、傘が落ちてて拾ったら、光の名前が書いてあったから光の家まで持ってきたんだ」



途中までの会話を全く聞いていなかった!



まぁつまり、日向くんがここに来たのは傘を届けるためだったんだね



「けど日向、勝手に入って来るのって犯罪だろ…」



「は?
ちゃんとチャイム鳴らしたよ!」



「?
全く聞こえなかったけど?」



「……」



日向くんと北条くんが私の方を向いてジッとみる





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