君が好き
「あら、光起きるの早いわね〜」
「昨日早く寝ちゃったから」
「そう
あ、尋には黙っててくれって言われてたんだけど、光にかけられた毛布、尋がかけたのよ?」
「そっか、私も尋かなって思ってた…」
やっぱ尋だったんだ
「ふふふ、あの子っていつまでたってもお姉ちゃんのことが好きなのよね
素直じゃないけど」
そう言ったお母さんはクスクス笑いながらキッチンに向かった
いつまでもお姉ちゃんが好き、か……
まぁそれはそれで嬉しいからいっか
数分後
「あ、姉ちゃんおはよ…」
「おはよう、尋」
眠たそうに虚ろいた目をしている尋に笑顔で返した
あいさつだけして通り過ぎようとする尋
そんな尋に別れ際に
「ありがと…」
と小さく呟いてニコニコしながら玄関へ向かった