運命
ざわざわと風で木々がなびく。
春になると桜が咲き誇り桜の花道ができる、しかし今は6月、桜の木もすでに衣更えした様子だ。
緑色の木々が美しい。
「ほっっっっんとここは綺麗だよね!!」
んんん
背伸びをしながら、気持ち良さそうに新鮮な空気を吸う月。
「そうだな、ここはいつまで立ってもかわらない。」
遠くを眺めながら意味ありげな言葉を言う光。
そうこの道は二人が学校に通うための通学路である。
「ねぇ確か今日だったよね?」
いままでと違った真剣な声、真剣な表情。
月の言葉は、その場に静かに響き渡った。
「うんそう………………………………………………………………………………………………………………………空の一周忌………。」
光は小さく呟きながら、広がる青空を眺める。
空を見上げる彼女の瞳は酷く寂しそうで、そして悲しそうだ。