運命
一方、

タンタン

「ねぇ君、」

タンタン

「なんか用?転校生」

タンタン

「昨日会ったよね」

タンタン

「それがどうした?」

さっきから繰り広げられている光景。
転校生が光にちょっかいをだしている。

光は話かけられているにもかかわらず転校生の顔を見ずひたすらに歩いている。
タッタッタッ

あまりにもしつこいので光の歩くスピードが速くなる。


「ねぇ、なんで男子用の制服を着てるの?」

ピタッ

その質問を聞いた瞬間光の足が止まった。
そして転校生に向き直る。
「俺が何着ててもてめぇには関係ねぇだろ!
いい加減にしろ
何処までついてくるんだよ、俺は部活に行くんだよ!!!」

そして転校生の胸倉を掴みながらキレはじめた。

「へぇ〜部活やってるんだ、俺も柔道部入ろうと思ってるんだ」

キレているにもかかわらず笑顔なのに腹が立った。
しかも胸倉を掴んで始めて気づいたが転校生は背がかなり高い、いま俺は精一杯背伸びをして転校生を睨んでいる、その光景にも腹が立った。

「ちっ しかもこいつも柔道部はいるのかよ」

下を向き小さな声で毒を吐く。


「なんか言ったか?」



呟いた言葉が聞こえたか聞こえなかったかは定かではない。

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