愛してるよ~!!愛してるって!!
顔を、良く見てギョッとした。
葉子だった。
若い上に、メイクもまるで違うが葉子だった。
「葉子?」
俺は、思わず声に出して聞いた。
女性は、当たり前のように、うなずいて言った。
「ハイ、戸田葉子です。17才の頃の葉子です。17才のコーナーお客様、見て行かれませか?」
ギャルの葉子は、歩き出した為に、仕方なくついて行った。
17才と、書いたコーナーに行くと、沢山の男性マネキンが立っていた。
皆かなりリアルな、マネキンばかりだ。
だいたい数えただけでも、30体はあった。
「この、ミヤマ アキヒコなど見てみますか?」
ミヤマ アキヒコ?マネキンに、名前があるのか?学生服を着たそのマネキンを見て俺は、不思議な顔をしたが、ギャルの葉子は構わず続けた。
「この当時、葉子の通う山田農業高校を含む、近辺の高校8校を、制圧した葉子の住んでた街では知らない人は、居ないくらいのワルでした。」