ノンシュガーに夢中
むくっと枕から顔を離して、紺野のキラキラした横顔を盗み見る。
紺野は私の彼氏。付き合って二ヶ月ちょっとの、微妙な時期の恋人です。
真っ黒で艶があり襟足まである髪の毛。そのすらっとした細身に似合うジーンズに、ロングTシャツ。
そして整ってる顔に、黒縁の眼鏡の奥には長い睫毛と切れ長の瞳。
何もかもが格好いい紺野。
それに対して…
「…。」
自分の身なりに、本気で落ち込む。
小学生と言われる身長に、それに合いすぎてるどこもかしこも小さな体型。
顔だって童顔だし、唯一の自慢と言えば他の子からも羨まれる鎖骨あたりまでの髪。
質がいいのか、細いし柔らかいしサラサラだ、と褒められることがしばしば。
…ええそうですよ、容姿には一切自信がありませんよ。