ノンシュガーに夢中
だから、そんな悲しそうな顔をしないで。
「…もう俺最悪だ。」
「大丈夫だってば!気にしないでくださいよ」
明るく言うと、紺野はゆらぁっと私を見る。
「何でそう無茶すんの。暁は。心配なの、わかる?」
「っわ!」
ぐいっとまた引かれて、反動で私は再び紺野の腕のなか。
紺野、やさしい。
でも何回もハグは…照れる。
「こっ…紺野さん、あの、さ、先程のお話は…!本が何ですかい…!」
「…あ、そっか。」
照れて、恥ずかしさを紛らわすために話題を戻す。
焦りすぎてですかいとか言っちゃったよ…。誰キャラだ。
「その本の著者、見て。両方とも一緒だから。」
著者?
紺野に抱き締められたまま、言われたとおりに本に視線を落とす。
ええと…
「今野閑さん…?」
疑問符をつけて呟くと、紺野は頷いた。
「それ、俺の叔母さん。」
「………は?」
何を、言っておりますか。