ノンシュガーに夢中
え?叔母さん?
紺野の叔母さん??
「うそ!?」
「全然信じないなお前。その人は正真正銘俺の叔母。ちなみに昨日暁が見たっていうのもその人。」
うそだー……。
「…その人の名前、漢字違うけどコンノだろ?」
「…………あ゛。」
コンノシズカ
こ、こ、紺野だ!!!!!
「うそ!!!ってことは紺野の叔母さん小説家だったの!!?」
「あ?あぁ、うんそう。」
「すごいな!!」
思わず力いっぱい言うと、紺野は私のことをふわりと抱き締めながら笑顔を見せる。
「…恋愛小説家でさ、あの人。そこそこ人気あるし面白いらしいから、昨日取りに行ってたんだよ。」
その後に続く言葉は、紺野の口からは聞けなかったけど
でも、聞こえた気がした。
暁のためにね。
「…ありがとう」
「ん?」
「読むね、これ。両方とも。」
ふにゃ、と笑うと、紺野も笑った。
「…別れんのは、無しね。」
「ふふっ…はーいっ」
ね、結局。
紺野は私に優しくて
私はそれも、ちゃんとわかってる。
ただのヤキモチがいけなかったそれだけだ。
だからこれからは、素直になって遠慮無しに言おうと思うの。
いっぱいいっぱい、伝えるね、君に。
「好きだよ紺野。」
「…ありがとう。」
「お礼!?」
…そんなとこも、好きだよ。