素直に好きと言えなくて



「綺麗な髪の色だね。地毛?」


隼人が私の髪を触りながら言ってきた。


「・・・そう・・・ですけど・・・。」


「ふーん…。」


感心しながら隼人は
尚も手を離そうとせず、
私の髪をまじまじと見ている。



いや気安く触んないでよ。


「あのっ…」


「おい。」


被る声。
しかし声はすぐ隣から聞こえた。
龍だ。
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