素直に好きと言えなくて


「刹那に触るな。」


いつもと違う目。
声はいつも通りなのに、
その目からは静かな
怒りが感じられた。


「りゅー・・・?」


「さっさとその手離せ。


手を離さない隼人に、
龍の目が鋭くなった。

こんな龍は初めて見る。



「・・・・・・。
・・・失礼。君のお連れさんだったかな?」


すると隼人は微笑んで
子供をなだめるようにいって
私から手を離した。



あー居心地悪かった。
私この人合わないや。
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