素直に好きと言えなくて



「・・・・・・・・・。」


この毒舌の嵐に流石の隼人も
目を見開いて口を閉ざした。



・・・ように見えた。



「僕の誘いを断るの?
刹那ちゃん…。」


再び懲りずに子犬のような目で言ってきた。
ろくな育ちしてないなこいつ。



「・・・私にも予定があるので。」


「そんなこと言わないでよ。
この僕が誘ってるんだよ?
断るはずないよね…?」



ぷつ・・・ん



すがってくる彼に、
私のなかでなにかが切れる音がした。
< 66 / 73 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop