モノクロの音色よ鮮やかに響け
緑の手術着に着替えさせられた川畑が、手術室に入ってから出て来るまでの間、私は出来る事がなくて、ただただ心配して待っていた。

手術は一時間ほどで無事に終わり、意識のない川畑は点滴をされたまま、病棟の個室に運び入れられた。

私はベッド横の椅子に座り、川畑の青白い顔を見つめながら、サングラスなしの素顔が見たいと思っていたけど、まさかこんな形で見る事になるなんて思ってもみなかったな…と切なく思いながら、川畑が目覚めるのを待った。
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